憧れの薬剤師、家族やたくさんの方々に支えられ、
やっと「がん薬物療法認定薬剤師」を取得。
しかし、収入不足に悩み、4回の転職、数々の副業を経験し、
その中で得た「本当にやりたいこと」によって「安心と自由」を手に入れた。
一人の現役薬剤師のストーリー

薬剤師になって「親を安心させたい」
私は俗に言う「中の中の家庭」に生まれ、これといった不自由なく育ててもらいました。
(普通のサラリーマンにも関わらず、私と弟の2人を高校大学と私立に通わせたのだから、人の親になった今の私が思うに、両親には苦労をかけたと本当に感謝しています)
私が高校一年生で、将来の職業に何を目指そうか考えている中、当時歯列矯正のために通っていた歯科医院にて出る処方箋を通じて、ある薬局薬剤師さんに出会いました。
その薬剤師さんは私がする薬や治療の質問、ときには高校化学の問題など、何を聞いてもじっくりとわかりやすく説明してくれ、私にとって「博士」のような存在だったのです。
(他の患者さんがいないときを見計らっていたとは言え、私は大変迷惑な患者でした)
矯正のためには、ときに空間を空ける目的で抜歯をしたり、歯を締めることで伴うかなりの痛みで数日食事が摂れない為、歯科医院へ通うのは正直かなり辛かったものの、その薬剤師さんに会えるための処方箋がもらえることは楽しみ、とさえ感じていました。
この体験が、今まで薬剤師という職業を身近に感じることのなかった私を、「人に安心感を与えられる存在になりたい」と思わせたのです。
将来の目標・職業について母に相談したところ「すごく責任感はあるけど人の役にたてる立派な仕事だよね」「医療系は不況にも強そうで、安定しててしかもお給料も高そうじゃない?」と応援してくれました。
こうして私は、人に安心感を与える薬剤師になることで、「将来も安定しているなら親を安心させられそう」と考えて、薬学部に入学するのです。
憧れの薬剤師との出会い
当時の薬学部では、4年時に1ヶ月間の病院での実務実習がありました。
その病院実習において、偶然にも私は高校生の時に出会った薬局薬剤師さんとは別の、素敵な病院薬剤師さんと出会うことになるのです。
当時主任で薬学生の指導担当であったその薬剤師さんは、薬だけでなく病気のこともよく知っている「博士」のような方で、様ざまな打ち合わせでも引っ張りだこになるとても多忙な方です。
そんな状況でも自習中の私達によく声をかけてくれ、都度発生する課題解決を一つずつ手伝ってくれました。
その日の振り返りに一人ずつ対応し、個々の不安や疑問点から課題を提示して、学生自身が学ぶきっかけを作ってくれた上、提出する日報には、毎日必ず成長を促すようなフィードバックを入れてくれました。
他の病院で実習する友人にも聞きましたが、ここまでしてくれる薬剤師さん、そして実習病院はほとんどなかったと思います。
いつものように実習振り返り後のコメントを書いて頂いているとき、ふと私はその薬剤師さんに尋ねるのです。
「先生は自分のことだけでも大変そうなのに、なぜ学生である自分たちにこんなにしてくれるんですか?」
「後輩のためにするのは当たり前、それに自分だったらほっとかれると寂しいからね」
恵まれた職場環境での自己成長
その優しく博士のような薬剤師さんに憧れ、薬剤師となり無事その病院に就職した私は、社会人一年生から、病棟での服薬指導業務を経験させてもらいました。
上司の影響か当時の職場には熱心な先輩が多く、困ったときには先輩や上司に助けてもらえるといった、とても恵まれた環境で過ごしました。
服薬指導でも、自分で調べた内容に不十分なところがないかを都度先輩にチェックしてもらい、実際に介入しては、戻りまた進む日々を過ごしました。
こうして私は自己成長し、どんどん薬剤師の仕事にのめり込んでいくのです。
私が受けた贈り物 ①
(上司から、コミュニケーションの重要性~「NST専門療法士」取得)
そして数年後、ある患者さんについての相談を主任にしているときのことです。
「栄養について勉強してみたらどうだ?なかなか正解がなくて難しいし、いろんな職種の人と相談しながらやんなきゃいけない分野だから大変だけどな」
このアドバイスが、私が「NST専門療法士」という資格を得るきっかけとなりました。
医師や看護師、管理栄養士、リハビリスタッフなどとコミュニケーションを取り、職種の垣根を超えて、個別具体的な栄養プランを検討するこの仕事を通じて、他者に助けてもらえることの大切さと、個人でできる仕事量の限界を知ったのです。
私が受けた贈り物 ②
(大学教授から、一報の「論文」~大切な教え)
NST専門療法士を目指したほぼ同じ時期、私は主任と薬剤科長の勧めで、ある大学教授のもとで「薬学博士」の取得に挑戦しました。
その大学教授は、学生さんから大変人気があるために研究室は毎年定員いっぱいで、教授が受け持つ授業数も多いこともあり、非常に多忙な方です。
実は主任も薬剤科長もその教授を恩師とし「薬学博士」を取得しており、その経緯で幸運にも私は紹介いただけたのです。
私はその大学教授の研究室に不定期ながらも通い続けて数年後、若い薬学生に実験を通じて一つの論文が完成しましたが、実際はほとんど教授が手掛けてくださったものです。
論文を書くということは大変な労力がかかる大仕事であり、自身の時間を私のために惜しげもなく投じてくれたその教授には何度お礼を言っても足りません。
そんな教授からは論文だけでなく、通うたびに、数多くのことを教えていただきました。
特に心に残っているのは「上からもらった恩は下に返せ」という教えです。
「下に返せ」と言うのは年下とか後輩という意味ではなく、「自分が知り得たことを、知りたい人に対して出し惜しみせず伝えることが、結果的に教わったことに対する恩返しになる」ということと、私は解釈しています。
そして、上司やその部下である先輩方は、この大学教授の「下に返せ」を、私に対してずっとしてくれていたことに気づくのです。
恩師である大学教授のご退官など、様ざまな都合が重なって薬学博士は取得できませんでしたが、私は教授の行動と教えに大変心動かされました。
そして、「人間として他者に真摯に向き合う」ことの大切さを、改めて学んだのです。
突然の大事件、そして選択した道
就職して6年目の冬、信頼し尊敬する上司や先輩に囲まれて、恵まれた職場だと思っていた私に、ある出来事が起きます。
一部の職員が組織体制や方針をめぐり自分たちの主張をほぼ一方的に主任に伝え、一斉退職、加えて予定退職者も重なったため、ある日突然薬剤師数が約半数になったのです。
なぜそうなってしまったのか、結託した方々の心の中を私が考えても本当のところはわからないですが、それまで近い距離で一体感を感じていたからこそ、多忙となった主任の背中に距離感を感じ、小さな心のズレがやがて大きな溝になってしまったのでしょうか…。
とはいえ、まともに話し合う機会すら設けられず一挙に人数が減ってしまった状況に、一番心を炒めたのは主任であろうことは間違いないはずです。
そんな状況にも関わらず上司を続けてくださった主任も、とうとう数カ月後には退職してしまいました。

「なんでこんなことに?」
「これからどうすれば…」
私たち残ったメンバーは、始め途方にくれました。
しかし嘆いてばかりもいられません。
私たちは、何を諦めるか?という大きな選択を迫られることとなり、前に進むために様々な議論を行いました。
「職員が半数になったこんな状況で、業務縮小するのは当然だ」
「最低限の調剤業務は必須で、業務縮小できるのは手間のかかる病棟業務だ」
「しかし、病院に勤務する我々が一番やりたいことは、病棟業務ではなかったか?」
「だから、私たちがやるべきことは、苦しくても患者さんを助けることだ!」
「たとえ一時、新入職の後輩を巻き込もうとも、彼らに背中を見せて未来を信じよう!」
「…そうだ!それが自分たちのやらなくてはならないこと、やるべきことだ!!」
全員で決断して病院長を説得しました。
その後の職場における業務量は、数字だけ見ればいわゆる「ブラック企業状態」でした。
覚悟を決めた私たちは、毎日多忙ではありましたが、同じ方向を向いていたことで結束は固く、不満やトラブルはほとんど聞かれませんでした。
過酷な状況の中で後輩は育ってくれ、彼らの力もあり少しずつ状況は改善していきます。
仕事と健康

大事件から月日がたち、少しは落ち着いたといっても、昼休憩には食事をとったらすぐ業務再開、それでもほぼノンストップで21時過ぎまで残業するような毎日です。
そんな夏の深夜3時ころ、自宅で寝ている私は、腰のあたりの突然の違和感ともに急に目覚めます。自宅のリビングでうろうろしていると、どんどんと腰の痛みが増して、立っていられなくなりました。
「なん、だ。これは…。むちゃくちゃ痛い」
うずくまるように痛みをやり過ごし、トイレに行くと尿が赤いのです。
背中を丸めたり、尿を出すと痛みが少し和らぐので、痛みが落ち着いたタイミングなら移動できますが、強い痛みが来ると立っていられない状態です。
「救急車を呼ぼうか?」
何事かと起きてくれた心配顔の妻に「大丈夫、ありがとう」と返し、数分から10数分ごとに激しく襲ってくる痛みに耐えてやっと朝を迎えました。
そんないつ襲ってくるかわからない痛みへの恐怖と隣り合わせ、とてつもなく長く感じる1時間の通勤時間を経て、やっとの思いで職場に着きました。
すぐに救急科で痛み止めの注射を打ってもらったもののあまり痛みは和らぐことはなく、泌尿器科に受診した結果「尿管結石」との診断でした。
尿管結石は食生活の乱れ(肉類やコーヒーを多くとると結石の原因物質が作られる為)や水分不足(水分を取らないと尿が濃縮する為)、運動不足が一因といわれていますが、業務多忙もあり当時すべて当てはまっていました。
私の場合は、大きさが2mmととても小さかったため(ただし、結石の大きさと痛みはあまり関連性がないといわれている)、外科的な処置はせずに水分をたくさん摂り、石を出しやすくする薬で、数日後にはすっかり痛みは治まりました。
動けなくるほどの強い痛みは今でも苦い思い出として私の記憶にあり、仕事ばかりでは自分の健康を害し、家族や職場にも心配や迷惑をかけることを、体で学んだのです。
私が受けた贈り物 ③
(職場や家族から、暖かな支え ~「がん薬物療法認定薬剤師」取得)
私は難関資格である「がん薬物療法認定薬剤師」を幸運にも取得する事ができました。
これは周囲の、職場や家族の暖かな支えがなくては、絶対に達成できなかったことです。
2000年後半から2010年台に当時の職場で実施されていたがん薬物療法は、実を言うとその危険性の高さと裏腹で、正直安全とは程遠い管理体制でした。
がん薬物療法について、近年では製薬会社なども情報公開しているため容易に正しい情報を入手できるようになりましたが、その当時はそんなことはありません。
患者さんに数日後に処方されたがん薬物療法に対し、正確な病名や治療方法すら曖昧なまま、必死になってなんとかインターネットなどで情報を入手し、医師に照会し了承されることで「疑義照会済」として対応する。
こんな感じで、当時は抗がん剤が処方されるたびに大慌てでした。
「このままでは患者さんの命が危うい」
「薬剤師が責任取れないばかりか、医師や看護師も事故を起こす可能性がある」
私と先輩は、院内の管理体制を見直そうと取り組み始め、正しい情報を選別するためには正しい知識が不可欠、そのためには一定以上のレベルが必要だとの判断にいたります。
職場での必要性もありましたが、こうして私は難関資格である「がん薬物療法認定薬剤師」を目指すことになったのです。
がん薬物療法認定薬剤師を取得するには「3ヶ月間の実技研修」と「がん領域の講習参加履修(40時間、20単位以上)」がありますが、中小病院で慢性的な人手不足であった当時の職場では、一名分でもそのコストを捻出するのは簡単ではありません。
先輩は、私の3ヶ月間の外部研修中を「在籍」とすべく病院長を始め職場の理解を得てくれ、同僚は人数減できつい中私の仕事も分担してくれ、さらに薬剤師だけでなく多くの職員が応援してくれました。
そして、手のかかる2歳の子供がいながら、片道2時間かけて研修先まで朝早くから夜遅くまでの3ヶ月にわたる外部研修、さらに40時間以上の講習時間を捻出するために、妻をはじめとした家族が、応援してくれました。
この難関資格は、決して私一人で取得できたわけではないのです。
自分が他者になにかできるって、幸せなことなんだ

それまでの私は、与えられた範囲での仕事や課題をこなしていれば良いと考え、正直事務的な作業は避けていたように思います。
しかし周囲の皆さんは、そんな私に対してたくさんの贈り物をくれました。
・上司から、コミュニケーションの重要性を教えられ、「NST専門療法士」を取得
・大学教授から、一報の「論文」と、大切な教えを頂く
・職場や家族から、暖かく支えられ「がん薬物療法認定薬剤師」を取得
このように多くの贈り物を受け取った私は、自然と行動し始めるのです。
職場に対しては、がん薬物療法認定薬剤師の取得後、このような活動をしました。

家庭に対しては、食器の片付けや掃除、休みの日にはできるだけ子供と過ごすようにすることで、育児に追われる妻の助けになりたいと取り組むようになります。
こうした活動を通じて自身の心境の変化に気づきました。
「モチベーションを高く保ち没頭できることは、仕事であっても楽しくて、疲れない」
「私の仕事は、職場や家族の支えがあってこそ成り立っている」
「自分が他者になにかできるって、幸せなことなんだ」
新たな上司との出会い
私が薬剤師として14年目を過ごしていたある日のことです。
「こんにちは。実はこの病院に就職できないかと思って相談に来たんだ。まだ内緒だよ」
糖尿病や栄養の領域を含め多くの領域に見識があり薬剤師として一流、さまざまな場での勉強会を自ら立ち上げ「人のために自分の時間を使う」、全国的にも有名な医師たちを含めた「仲間」を築き、ご自分の持つとても高い熱量で他者のために様々な内容の濃い勉強会を自ら主催されている方です。
なぜ一介の薬剤師である私がそんな方を知っていたかといえば、私が薬剤師5年目のときに、その方の当時主催された勉強会に参加したためであり、当時の主任が「栄養について勉強してみたらどうだ?」と勧めてくれたことが出会いのきっかけだったのです。
人と人の「縁」というものは不思議なものだと感じます。
その方の行動、仕事の質、社会人として人としてずっと尊敬していた方であり、初めての勉強会で会ってから、私は事あるごとに何かとお世話になっていました。
その日から数ヶ月たったある日、なんと、私の就職15年目に、その方は当院に上司として着任してこられたのです。本当に嬉しくて興奮し、後輩の前で子供のように喜んだことを今でも覚えています。
そして、着任されてからものの一年で、優秀な薬剤師が増え、仕事もより綿密で質の高いものとなり、何より組織的計画的な部署へと変革していきました。
私はその手腕を肌で感じながら、少しでもこの方と組織の役にたってさえいれば、これから先いろいろな困難があっても、この職場で働いていれば大丈夫だと思っていました。
この方もまた「他者のために」行動し続けるする人でした。
そして私は、以前の主任や大学教授も持っていた「他者のために行動すること」が、「人を引き付ける魅力を持つ方の共通点」であることに気づくのです。
ある薬剤師の退職と上司
その方が着任して一年半ほど経った時、ある薬剤師が退職しました。
以前より上司とその薬剤師の間では部署の方針をめぐって意見がぶつかり合うときがありました。お互いに優秀であるが故だと思うのですが、私には上司もその薬剤師もお互いにそれぞれ悩んでいたように見え、できれば二人が協同できればこれより心強いことはないと思っていました。
そしてその薬剤師の退職後、今度は上司が退職に追い込まれてしまったのです。
こうして、私は「恵まれていたと思っていた職場」にて、一度ならず二度も尊敬する上司を失うという経験をするのです。
先行き不透明な今後の社会で生きるには、会社に頼らず、自力で何とかするしかない
私は、尊敬する上司が、ある日突然解雇に追い込まれるという現場を2度も目の当たりにした人間です。
私は、二度にわたる上司の退職によって、どんなに人望があるように見える人でも、客観的に優秀であるように見える人であっても、万人受けすることはないと感じたのです。
特に2人目の上司の退職は、私にとって大変大きな不安材料となりました。
そして、自身の職歴が最も長いにも関わらず、病院の方針で現場を任せてもらえないこともわかった私は、自分の力不足を痛感しました。
「先行き不透明な今後の社会で生きるには、会社に頼らず、自力で何とかするしかない」
と、考えるようになるのです。
今の仕事をこのまま続けて、将来は大丈夫なのだろうか?
決まった時間に出勤し、昨日と変わらない仕事をこなし、昨日と同じような時間に帰る。
そんな帰り道や床についたとき、ふと将来への不安が頭によぎる。
しかし疲れのせいか恐怖心のせいか、直視せず具体的な行動もせず、気づけば繰り返す日々。
そして今、また思い出したように不安にかられる時間がやってきた…
貴重な時間を割いてこうして私にお付きいくださっているあなたは、様ざまな不安をお持ちなのではないでしょうか?
例えば、金銭的な不安材料として、以下のようなことが言われています。
更に、心理的な不安材料として、どんな人材であっても解雇の危険性は常にあるという現実を、私は目の当たりにしました。
『今の仕事をこのまま続けて、将来は大丈夫なのだろうか?』

自分を成長させることが、不安をなくす最も良い方法である
私は、専門性を高めて今持つ資格を強化することは、とても大切であると考えています。
自己成長は、いまあなたが所属する組織に貢献できる上に、あなたの仕事に対するモチベーションを向上することにもつながるという2つの意味で、薬剤師でなくとも社会人として大変重要なことであることはいうまでもありません。
スキルには、本業のスキルをさらに高める道と、人生を豊かにするためのスキルを得る道、大きく二つの方向性があります。
本業のスキルをさらに高める道は、私の場合「NST専門療法士」「がん薬物療法認定薬剤師」であり、先に述べたような自己成長、組織貢献ができました。
重責に耐えつつも過ごした自己成長の日々で、苦手な事務作業すら乗り越える高いモチベーションを生み、全く不安を感じなかった時期もあります。
患者や医師看護師、同じ薬剤師などからも頼りにされることで、今思えば「充実感」や「やりがい」という面分不相応とも言えるほど十分すぎるものを得た幸せな時期もありました。
だから多くの薬剤師は、自己を磨きスキルを得るとき、「専門資格を得る」ことを考えるのかもしれません。
人生を豊かにするためのスキルを得る道は、学校では習わず、普通に薬剤師をやっていても触れる機会がなかったので、私も様々なことを調べて、色々挑戦しました。
私がここ数年にわたって今までに調べ取り組んだ「人生を豊かにするための行動」は、うまくいったものばかりではなく、遠回りしたかもと感じたものもあります。
その他に転職も4回経験しましたが、やってみて良かったこと、うまくいくと思っていたけど向いていないことがわかったなど、「やって始めてわかった」ことばかりでした。
しかし、中でも、「ブログ運営」は現在の私にとって生きがいの一つとなりました。
情報発信を通じて、私は他者の役に立っているになるはずだと信じて行動できていることが何より嬉しくて、本当に楽しみながら取り組めています。
当ブログを運営しようと思った「根底にある理由」

私がこのブログを運営しようと思ったのは、
・私と同じように、将来への悩みや不安を抱える薬剤師を減らしたいから
・他者に価値を提供することが自己成長につながると信じているから
「人に安心感を与える薬剤師を目指した」過去や、
「多くの方に支えられ、たくさんの贈り物をもらった」過去により、
幸運にも、人間として他者に真摯に向き合うことの大切さを、学びました。
「仕事ばかりで健康を害した結果、家族や職場にも迷惑をかけると学んだ」過去や、
「尊敬する上司の退職を二度も経験し、傷つき、先行きが不透明に感じた」過去。
「難関資格によって本業スキルを高めても、金銭的不安は解決しない」と自ら実証し、
今と同じことを続けても不安で、将来に向けて自分がどんな行動をすればよいかわからなくなりました。
「先行き不透明な今後の社会で生きるには、自力で何とかするしかない」と考えるようになりました。
「がん薬物療法認定薬剤師により組織貢献でき、充実感ややりがいを得た」過去や、
「自力で何とかするスキルを得るために調べ、遠回りしつつも行動した」過去。
さらに様ざまな方々からの贈り物を受け取り、「自分が他者になにかできるって、幸せなことなんだ」という大きな自己成長をすることができました。
過去の私が漠然と抱えていた不安は、薬剤師が同じように抱える将来への悩みや不安と共通しており、私の経験や調べたことを伝えることは役に立つと考えたからです。
そして、これまで述べてきたように、私はずっと誰かに助けられてきた人間で、いまの自分があるのは、私を支え応援してくださった周囲の皆さんのおかげです。
今度は自分が返す番、今まで受けてきたご恩を「悩める誰か」にお返ししていきたいと考えています。
私の経験や調べたことを、他者に価値そして提供できるようにするために私は自己成長し、あなたにとって少しでもお役に立てるようになれば、それは私が受けてきたご恩をお返しすることにもつながっていく。
あなたのお役に立てるようになることは、私にとっても大変大切なことなのです。
現役薬剤師が将来の不安を減らす為に
「今からすべきこと」がわかるようになる
薬剤師だけでなく社会人として生きていくために、自己成長は必須です。
自己成長のためにスキルを得ようとして取り組めば、それがどんなスキルでも「コスト」、つまり時間と費用がかかります。
誰にとっても時間とお金という「コスト」は限りある貴重なものであり、ムダにするべきではありません。
だから「何のスキルを選ぶか?」そして「どのように選ぶか?」は、時間とお金というコストの削減にとても大切です。
あなたは今、どんなスキルを得ようとしていますか?
そのスキルは、「将来の不安を減らすこと」「今からすべきこと」でしょうか?
私には、「本業のスキルを高めても、経済的・時間的・精神的な自由を得ることができなかった過去」があります。
薬剤師の本業だけで生活しようとしても、将来に対する不安は消えないことがわかったのです。
私は決して、本業のスキルを軽んじてもいいということを述べるつもりはありません。
本業にかかわる基本的なスキルがなければ、そもそも本業が成り立たないし、薬剤師の資格を活用するいくつかの副業においても、大変重要です。
人生を豊かにするお金を得るためのスキルは、先行き不透明な今後の社会で生きること、会社に頼らず自力で生きること、そして「人生を豊かにすること」に直結します。
お金がない場合には、先行き不透明な今後の社会で生きるのが難しいから、
お金への不安があれば、経済的・時間的・精神的自由を手に入れづらいからです。
あなたが薬剤師として人生を選択するとき、
転職なのか副業なのか、がわかるようになる
お金を得るためのスキルやノウハウは「誰かの成功体験」で語られるものが多く、「過去の私」が欲したような、現役薬剤師が薬剤師のためにスキルを得るためのノウハウを提供しているものはほとんどありません。
「薬剤師の副業」「オススメ」と検索すれば、副業の種類や簡単な内容は簡単にわかりますが、どんな副業が自分にあっているのか、「過去の私」にはわかりませんでした。
今のあなたは、過去の私がそうであったように、
漠然とした将来への不安を抱え、
今は転職をすべきなのか、副業をすべきなのか、
どんな副業が自分にあっているかもわからないから、
「どうしたらいいかわからず一歩踏み出せない」のではないでしょうか?
私は「結局自分で体験するしかない」という結論に至り試行錯誤し、苦労しました。
そしては今まで、「人生を豊かにするためのスキル」を得るために、現役薬剤師として本業をしつつそれなりの時間もかけて調べました。
調べて実践しても、成功せずに「遠回りした」と感じた経験も多々あります。
人生を豊かにしたいあなたがスキルを得るための時間は、本業をこなしながら捻出する必要のある貴重な時間であり、私と同じように「遠回り」する必要はありません。
こうした調べる時間や失敗体験こそ、今のあなたや過去の私に対して、つまり「下に返すべき」情報なのです。
人に価値を与えることで
自分自身の価値も高めることができるようになる
もともと薬剤師という職業は「サポート役」になることが多い職種です。
サポート役として、患者さんや、ともに働く医師や看護師のために、「何ができるか」「何を提供すると喜んでもらえるか」、ということを本業の中でも考える機会が多いのではないでしょうか。
薬剤師は勉強家が本当に多いです。でも、自分で得た知識であったり教訓を、何故か同じ薬剤師には提供できる人と、提供できない人がいます。
情報という価値はとても貴重なものです。
一生懸命努力した人こそ情報の価値を知っています。そして一生懸命得た価値を人に提供できる人を、人は信頼します。
価値を与えられた人は、与えられたものを他の誰かに返したいと思うようになるのです。
価値を提供したことで、また別の誰かに対して別の価値となって提供され続けていく…これこそが進化であり発展というものではないでしょうか。
価値を提供できる人には、さらに良いことが期待できます。それは確実にあなた自身が成長しあなた自身の価値が高まるということにほかならないということです。
私は、人に価値を与えることで自分自身の価値を高めることに繋がっていくということを信じているのです。

このブログは、決して順風満帆とはいえず悩んで迷って失敗した私の行動や経験そのものであり、物事が順調に進んでいたり、いわゆる上流家庭などで将来についての悩みがない方にとっては役に立たないかもしれません。
しかし、このブログは、日々の生活に追われて「時間がない」と感じていたり「お金が足りない」と感じて悩み、行動しようと考えているがどこから手を付ければよいかわからなかった過去の私自身が知りたかった「地図」のようなものです。
地図はまだ完成しておらず発展途上ですが、「どうしたらいいかわからず一歩踏み出せない」あなたと、共に描きながら「人生航海」を渡っていくことを目指しています。
